時は逆登り二年前だったかな。
rnとあるテレビ番組の企画がありました。
rnその内容は、若い人達が追いかけている夢を叶えるために少しでも手助け出来ればというものです。
rnその名も「夢のかけ橋プロジェクト」。
rn知ってる人もいるかな。
rnそして僕がDHG FORD GTに乗っていたときの事。
rnあるレースで10人程のレースが大好きな若い人達が僕のピットに訪れました。
rnその彼らは確か小学生から大学生の人たちでした。
rnドライバーになりたい人、メカニックになりたい人、エンジニアになりたい人などみんなの希望は様々でしたが、皆さんレースに対して熱い情熱の持ち主でした。
rnその時に色々と質問を受けたのを覚えています。
rn
レーサーになるにはどうしたらいいですか?
rn
メカニックになるには何処に聞けばいいですか?
rn
って感じね。
rnそりゃ、彼らに分かる訳がないのでそう言った質問は当たり前だし当然だと思った。
rnだけど僕はあえてこんな風に答えました。
rn
「レースの世界なんてやめた方がいいよ」ってね。
rn
でそのあとに、
rn「いまやめた方がいいと言われても諦めたくない!」って思えたならその人は頑張れると言った。
rn
とにかくとても大変な世界なので強い気持ちを持って頑張れって伝えた覚えがある。
rn
rnそれから時間が経ち、数日前にこのWEB宛に一通のメールが届きました。
rn「あの時は有り難うございます。なんとかエンジニアになりました、頑張ります」とね。
rn
rn夢のかけ橋プロジェクト。
rn
素晴らしいじゃないですか。
rn
僕こそありがとう!
rn感動したよ。
rn一生懸命、自分の力で頑張ったんだね。
rn
rnよしっ、今度は僕が「光貞さんのエンジニアになりたいです」って言って貰えるように頑張るね!!
rn
rnそう言えば20年前、俺が真剣にレースやりたいって親父に言ったら猛反対されたのを思い出した。
rn現実を見ろってね。
rnでもその一週間後、後先考えず俺は家を出た。
rn一途に鈴鹿を目指してね。
rn
親父も俺に同じことが伝えたかったんだろうね。